避難安全検証法に関わる内容/避難時間判定法(ルートB1)の計算特性居室内の防煙区画の有無と煙降下時間 について
最終更新日:2022.08.18
告示(510号)の解説書では、防煙垂壁を取付けた方が煙層を局所的に厚くすることができるため効率良い排煙が可能となり煙降下時間が長くなるとされています。
しかし、30m角の正方形の事務室で、半分に防煙区画し、排煙方式を機械排煙(1m3/m2・min)として排煙口を2ヶ所設置した場合と、防煙区画しないで同じ排煙設備を設置した場合とを比較すると、防煙区画しない方が煙降下時間が長く算出されてしまいます。なぜでしょうか。
防煙垂壁を設置すると排煙効果係数A*が大きくなるため、排煙効率が上がり煙降下時間は長くなるように思われます。
しかし、ご質問の事例のように機械排煙装置2ヶ所の排煙口間の距離が30m以内であるなら、防煙垂壁を設置しない状態での排煙能力は防煙垂壁を設置した状態と比較して2倍の能力があると計算できます。
防煙垂壁を設置しないと排煙効果係数は低下しますが、設置した場合の半分にはならず、計算上の排煙能力は防煙垂壁を設置しない方が大きくなり、煙降下時間は長くなります。
一方、排煙口間の距離が30mを超える場合は、防煙垂壁の有無に関わらず計算上の排煙能力は同じとなり、排煙効果係数A*の差によって、防煙垂壁を設置した方が煙降下時間は長く算定されます。(下に図例を示します。)
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