避難安全検証法に関わる内容/告示解釈・考え方近接して設置された扉の扱い(ルートB1)
最終更新日:2022.08.11
避難安全検証法では、計算上「近接して設置された扉は一つの扉として計算すること」になっていますが、この近接とはどの程度の間隔をいうのでしょうか。基準が示されていないのでよくわかりません。
明確な基準はありませんが、居室避難安全検証のBeffの計算で同じ結果になるまで、すなわち、二つの扉の間隔が、使用できなくなる扉幅以上あれば、別々の扉とみなしても問題ないでしょう。
そもそもなぜ近接して設置された扉は一つの扉として計算することが必要なのでしょうか。例を交えて考えてみましょう。室内で最も幅の大きな扉付近で出火したと想定します。居室避難安全検証ではその扉が徐々に利用できなくなるとしてBeff(有効出口幅)の計算を行います。例えば、幅1,800mmの開口部に、幅1,800mmの扉1個が設置されている場合、Beff算定による有効出口幅は条件によっては0mmとなることもあります。しかし、900mmの扉2個が連続して設置されている場合、それらを一つの扉と見なさずに計算すると、どんな悪条件でも900mmの有効出口幅が確保されていることになってしまいます。こうした扉の形状による差を解消するため、近接する扉は一つの扉とみなして計算することとされています。
この考えに従うと、店舗でよく見られるような何メートルにも渡って連続した扉が多数設置されている場合などはその扉を一つの扉としてみなす必要はないということになります。二つの扉を一つの扉とみなそうが、別個に扱おうが、その二つの扉の間隔が、使用できなくなる扉幅以上であれば、居室避難安全検証のBeff計算では、同じ結果になるためです。
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