FAQよくあるご質問

居室の検証や階の検証と同様、避難完了時間を短く、全館煙降下時間を長くする方法を検討します。 ①避難完了時間を短くする ・避難開始時間：最も面積の広い階から算出しますので、基本的に短くするための工夫はありません。 ・歩行時間：地上への出口をバランスよく配置し、歩行距離が短くできる位置を検討します。 ・出口通過時間：扉幅の拡大、設置枚数を検討しますが、最も効果的な対策は、階段の出入口と階段の有効幅員を同じにします。すると有効流動係数が最大となります。 これらを組み合わせて検討しますが、大規模な建物の規模が大きい場合、避難完了時間を大幅に短くすることはできません。 また、法令上の制限はありませんが、避難完了時間は建物の耐火時間内の概ね60分以内に納まるように計画します。 ②煙降下時間を長くする 全館煙降下時間は、出火室から竪穴への煙伝播によります。対策としては、 ・出火室に設置される煙伝播開口部を防火設備とする ・出火室の内装の種類を煙発生量が少ない不燃内装にする ・煙伝播経路室の天井高さを上げる ・煙伝播経路室に排煙設備を設置する ・竪穴の手前に前室を設置し、前室に通ずる扉を防火設備とする これらの対策を複合的に検討していきます。 竪穴の手前に前室を設置し、前室への開口部を防火設備にする対策は階検証の場合は危険な対策ですが、全館煙降下時間を長くする対策としては最も有効です。